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Sense of Scale
2019.04.13~6.23
横須賀美術館
本展示に際し横須賀について調べていると、小人の国の冒険で有名な「ガリヴァー旅行記」に結びつく説に辿りついた。書中では架空の国々が描かれているのだが、唯一実在する国として登場する日本の「ザモスキ(Xamoski)」という地名が、横須賀美術館の所在地である観音崎ではないかというものである。その現実と架空の話が混在する説を知ったことを発端に、多彩なスケールの表現が想像力を掻き立てる本書を改めて参照し、作品のアイデアに反映させ、展示構成を練るに至った。
そのストーリーは、ガリヴァーが習慣や固定概念といった自分の信じる基準が全く通用しない国々で、迷いながらも適応する術を編み出しなんとか生き延びていくという展開である。基準とは何かと自らに問い、物事を相対的に捉えることでそれまでの認識が変化していく。物語のメッセージでもあるが、人間の行為や存在を客観視することで人類の在り様を改めて考え直すことが、スケールの概念の本質である、と私達は思う。
AIやポストインターネット時代でこれまでの常識が変容していく中、スケールについて再考することの意義は大きいと感じる。人類が地動説によって世界の捉え方が180度変わったように、スケールを主題とした作品が未来を切り拓くきっかけになると信じて、私達は日々制作を続けている。
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